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インターネット1.0

インターネット (岩波新書)

インターネット (岩波新書)

村井純さんの、インターネットを読んだ。この本が出版されたのは10年前。
ダイアルアップでほんの一部の人が、インターネットにアクセスしていた時代。
常時接続は夢だったし、動画がパソコン上でうごいたとしても、ほんの小さなエリアだった。
その当時、僕も、AppleOnline経由とか、AOL経由で、外国の友人にメールを送ったり、海外のサイトをブラウズしながら、そんなことが、無料でできてしまう(ダイアルアップ料金はかかるが)に驚嘆していた。
FAX1枚でも海外に送ると、相当高額だった時期である。

その当時、たしか、この本を読んだことを記憶している。
しかし、当時は、まったく眉唾で、「ニューメディア」幻想の一種だろうなんて思っていた。がんばらないと使えない、難しいテクノロジーでしかなかった。
そんな、インターネットのことを、岩波書店は、新書で出版していた。

今読み返すと、その予言があたっていることにもおどろかされるが、村井さんが当時から語っている、文化としてのインタネットの部分が、とても印象的だ。
インターネットはバーチャルの世界ではなくて、現実の人々の行動をいろんな制約から解放し、より、進化したコミュニケーションがとれるようになるようなトーンでかたっていることに、2005年になって、やっときづけたのだ。
ここまで、インターネットは、黎明期から、ITバブルがとつぜんやってきて、はじけ、気がつくと、巨大な中央集権的クラサバみたいになって締まったような気がしていた。
しかし、ここ数年はWeb2.0の流れをくんで、より、双方向であり、個人的であり、マイナーである、「個」と「個」がつながることができ、文化的な意味ももてるような雰囲気もでてきたとおもう。

文化的なにおい。

これがただようのが、すごくいい感じなのである。
本来インターネットでやりたかったのは、人とつながり、不思議なシンクロニシティを加速させ、この世界に生まれてきた人たちが、自身をもって、生きていける世界をを構築するということであったような気がする。
そこいらの、インターネットの原点が見え隠れでききるようになって来たのが、今の雰囲気だと感じている、来年くらいが、本当のインターネットの始まりで、実はこれまでのインタネットはベータバージョンで、これから、インターネット1.0がはじまるのだとおもう。

クリックして、広告みて、消費するということから

感じて、つながって、行動して、進化し、幸せになるということを真剣に考えるための、ツールとしてインターネットが、バージョンアップする気がするのだ。

たのしみです